看護管理者向けコラム
頼り、頼られるリーダーになろう

看護職の皆様、いつも私たちを支えてくださってありがとうございます。とりわけ、全治4か月の重傷で病院に運び込まれた経験を持つ私は、皆様に心から感謝をしています。
厚生労働省で長く仕事をする中でも、皆様と様々なところで接点がありました。私のイメージでは、看護職の方々は、とても「頭」と「心」のバランスがいいと思います。旺盛な知識欲で新しい情報を得て仕事の質を上げることにとても熱心です。その一方で、人の生き方や苦悩に寄り添おうとする温かい心を持っている。この組み合わせは,最強ですよね。
そんな最強の皆様でも、経験を積み、現場の仕事から管理的な業務へと仕事が変わる時期は、きっと悩まれますよね。私も公務員として37年間過ごしましたが、管理職になる時はとても悩みました。初めての部下はあまりに頼りなく、厳しく指導をしました。自分が産休に入ることになり、気懸りなまま休業しましたが、3か月の休業が終わって帰ってくると、部下は見違えるように成長していました。部下の成長を阻んでいたのは私だったかと大反省。
こういう経験も含めて管理職の在り方にずっと悩んでいたのですが、とても面白い記事に出会いました。リーダーを4つのタイプに分けています。
①ティーチャー型マネージャー(自分が身につけて来たことを部下にしっかり教えます)
②常時オン型マネージャー(部下とよく対話を重ね、丁寧に成長のための指導をします)
③コネクター型マネージャー(自分の得意なことは教えるけれど、それ以外は他の部署や社外につなぎます)
④チアリーダー型マネージャー(しっかり励まします)。
この4つはどれもリーダーにとっての大事な要素で、全部できれば最高のリーダーでしょうが、どれか一つと言われたらどれが大事でしょう。記事では、どのリーダーのもとで育った部下が、のちに業績を伸ばすかを見ていました。答えは、③でした。「一人の管理職がすべての答えを知っているわけではない」のだから他を頼っていい、その方が部下もよく育つ、ということのようです。そう考えると、少し気が楽になりますよね。
それぞれが、自分のキャラに合ったリーダー像を探していけばいいと思います。そのうえで、何か一つ、心がけることを挙げてくださいと言われたら、私はこの言葉を挙げたいと思います。「「教えてあげられる人」ではなく「相談される人」になる」。これは私が尊敬する女性リーダーから教えてもらった言葉です。そのためには、自分も困ったときにどんどん相談をすることが大事です。無理をせず、困ったときは人を頼り、困っている人から頼られる人になりましょう。
最後に私の大好きな自立の定義をお教えしましょう。東京大学先端科学技術研究センター教授の熊谷晋一郎さんの言葉です。「『自立』とは依存しないことではない。『自立』とはたくさんのものに少しずつ依存できるようになることである」

