看護管理者向けコラム
共に楽しむ・共に成長

「任せたぞ」「わかりました」
1軍監督と2軍監督との会話だ。この短い会話にはとても重い意味がある。
そもそも2軍の役割と言うものは、選手を型にはめずに個性を生かし、可能性を最大限に引き出す事。その上で、1軍で通用する技術と思考を植え付ける事だ。
多くの選手は、2軍からスタートする。色々な面で未熟な選手をいかに指導し、1日でも早くプロの選手として、1軍に上げるという作業は、並々ならぬものがある。
彼らの人生にも大きく関わる事でもあるので、管理職としての責任は重い。
自分が選手だった頃は、まず監督・コーチの指摘された事を、意にそぐわない事も含め、まずは受け入れ試してみた。
今思い返すと、上手く行った事もそうではなかった事も多々あった。
そして今、指導者側の立場になって気付かされる事がある。選手にとって良かれと思い指導した事が、裏目に出る事も有る。そんな時自分の未熟さを痛感した。
では、どうしたら良いのか。
選手と今一度考え方を含め意見交換をし、課題に取り込む。結局はその繰り返し。
そうは言っても成長の速さ、理解度、レベルも皆違う。簡単に言うと、感(センス)が良い選手とそうではない選手がいる。後者の選手の場合、指導者として悩むところだ。まずは具体的に物事を示す方法を考える。例えば、以前の状態の良い時の映像やデータを見比べたり、担当スカウトからの情報も参考にする。
プロ野球の世界では、監督・コーチ以外にも体調管理を担う医療や運動の専門職であるトレーナーやコンディショニングの担当者がいる。縁の下の力持ち達は、一選手の為に全力を尽くす。選手にとってこれ以上ありがたい事はない。プロとしてしっかり受け止めて欲しい所だ。
現在、私が携わっている大学の硬式野球部には109人の大学生がいる。これだけの学生がいると、能力にも大きく差が出てくる。例えば、肉体的・精神的にプロ級の学生もいるが、大学生にしては未熟な学生が多く見られる。「本当に野球が好きなのか」と、叫びたくなる事もあるが、日々成長していく学生たちの姿を見ると、指導せずにはいられない。
先日、医学的な正しさだけでなく患者に近い視点をもつスタッフ育成の大切さについて書かれた記事を目にした。患者やその周辺の情報を収集する事に長けているのは、看護師など医療専門職の人達であること、患者の社会的状況などを踏まえ、患者にとっての最善を肌で感じられるのは看護師であることが伝わってきた。
私自身、現役時代に3度の外科手術、それに伴う入院。リハビリ期間が長く、他の選手よりもトレーナー、理学療法士や看護師の方々に助けて頂いた。とりわけ看護師さんには時にわがままを言う事も有った。命のみならず、患者の気持ちをも預かる、無くてはならない重要な役割だと身にしみて感じる瞬間でもあった。
職業や立場は異なるが、指導する方も指導を受ける方も「共に成長する」と言うマインドが大切になって来るのではないだろうか。

