新人看護職向けコラム
周りから学び、周りに支えられ、周りに感謝!
「みんな~こんにちは~!体操のお兄さんのひろみちお兄さんで~す!」とデビューをしたのは1993年4月。今から30年以上も前のことです。実はその放送の初めての収録の日(1993年3月14日)の朝、父が癌で息を引き取りました。私は父の死に顔を見て、そのまま生まれて初めてのテレビ収録に向かいました。目の前で涙を一滴流し、息を引き取った瞬間の父の顔は今でも忘れられません。父はきっと動かなくなった体を置いて、私の近くで一緒に初めての収録に立ち会ってくれたのだと思っています。父が死んでも仕事は休めない。その時、テレビの仕事の大変さ、つらさ、厳しさを学びました。一年目の初めての日は人生で一番つらい日でもありました。
今、私は幼稚園・保育園・こども園の先生方を対象にした指導者研修会なども行っています。そこでいつも新人さんに伝えることは「周りに頼ること。一人で解決しようとしないこと。分からないことを分からないままにしないこと。」ということです。新人の2~3年は「分かりませ~ん!教えてくださ~い!」と聞ける特権があります。その特権を大いに使いなさいと伝えています。ベテランになってからは、この特権はなかなか使うことは出来ません。目の前にいる子どもたちを教え込もうとする指導者もいますが、一番大事なことは「子どもから学ぶ」ということです。
日々、明るく元気に健康に気を付けていた私が、2024年6月に「脊髄梗塞」という世にも稀な病気になってしまいました。発症した際は下半身が全く反応しませんでした。また、「脊髄梗塞」を調べたら治療法が無いと書いてあり、その言葉を見つけた時は心が折れて自殺さえも考えました。しかし、その時に支えてくださったのが看護師の皆さんです。もちろん、家族、ファンの方々、仕事関係の皆様、医師など、たくさんの支えがあったからこそ、「生きる力」を与えていただきました。でも、一番近くで支えてくれたのは紛れもなく看護師の皆さんです。私たち患者からすれば、看護師は新人もベテランも関係ありません。ほんの少しの会話だけでも患者にとっては嬉しい瞬間です。ニコッと笑顔を見せてくださるだけで心が前向きになります。私は本当に看護師の皆さんに感謝をしています。これからも大変なお仕事ではありますが、明るく元気に楽しんでお仕事をされてください。いつも本当にありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします。

筋肉は裏切らない
