中堅看護職向けコラム
みなさまの笑顔を祈って。

「いつか社長になりたい。」そう思ったことは一度もなかった自分が、今、社長業を担っています。しかも得意分野でも専門分野でもないエンターテイメント事業での仕事をスタートして12年、代表になって6年が経ちました。振り返ると私の人生において何かの役割を担うときは偶然の想定外な出来事が重なってということがほとんどでした。仕事のプロセスやキャリアを振り返ってみたときに「私にとってこの仕事とは」と自分自身に尋ねてみると、これまでの人生で起きた一つひとつの出来事があったからこその今があり、この仕事にたどり着くために続く道のようなものが見えるようにも思えます。
私の好きな言葉に「変えられないものを受け入れる度量と、変えるべきことを変える勇気と、その両者を見分ける叡智をお与えください。」という祈りがあります。エリザベス・キューブラー・ロス(終末医療を探求した医師で作家)の本を通じて知りました。私たちは毎日が「何事もなく平穏無事」であることを祈りますが、現実は様々なハプニング、理不尽なこと、もらい事故、厄介な人間関係といろいろです。そんなときに、変えられないことは受け入れ、変えるべきことは勇気をもって変える、という言葉に立ち返ると、変えるべきは自分の受け止め方で「このことが自分をどう鍛え、なにを学ばせてくれるのだろう」と学ぶ姿勢で受け止めてみると感謝の気持ちさえ沸いてくる経験を度々しています。そうは言っても難しいときもありますが、意識して何が起きても「このことが教えてくれたことは?」と思うようにしていると、いつの間にかその思考の癖がついてきて少し強くなれたかな、と思う今日この頃です。
看護は「技術」と「人間性」の統合と言われます。常に新しい知識の習得と人に寄り添う心を保つのはとても努力のいることだと思います。自分自身が心身ともに健康であるために、メンタルを強く保つ工夫と同時に、自分が支えてもらう時間、SOSを出してもいいということをぜひ大切にしてほしいと思います。そして、もしキャリアについて迷うとき、モヤモヤするようなときには、ぜひ初心を思い出してみてください。「そもそもなんでこの仕事に興味を持ったんだっけ?」。初心を思い出すことで気持ちがリフレッシュし、だれかに支えてもらうことで支える側になれる元気が湧いてくるのでは、と思います。
変化の激しい時代ですが看護のお仕事はなくなることはありません。求められ続ける尊い営みに関わる皆さまの毎日に、たくさんの笑顔の瞬間がある事を祈っています。

