中堅看護職向けコラム
中堅期の「モヤモヤ」と向き合うということ—自分らしいキャリアの歩み方—

看護師として一定の経験を積み、業務に慣れ、後輩の育成にも関わるようになる中堅期。私自身もそうでしたが、この時期には「このままで良いのだろうか」「今のままをずっと続けていくのかな」といった、漠然とした不安や迷いを抱えることがあります。いわゆる“モヤモヤ期”と呼ばれる時期ではないでしょうか。
この“モヤモヤ”には、理想と現実のギャップ、忙しい臨床現場で後輩指導を任される責任感と、それに十分に応えられないもどかしさ、仕事と私生活のバランスの難しさなど、さまざまな要因が絡んでいると思います。しかし、この“モヤモヤ”は、自分自身が次のステージへ進むための成長の兆しであり、自分の看護観や価値観を見つめ直す貴重なきっかけにもなり得るものです。
私自身も中堅期に育児休業を取得した際、これまでの看護実践を振り返る時間を持ちました。日々の業務から少し距離を置いたことで、「これまで目の前の患者に精一杯看護をしてきたけれど、自分の中にしか経験が残っていない。今のままで看護師を続けていっていいのだろうか」「これからの看護師としてのキャリアをどう築いていけばいいのだろうか」といった思いが芽生え、資格取得や大学院進学に挑戦する道を選びました。学び直すことで、これまでの経験が体系的に整理され、看護の奥深さや自分自身の可能性を再認識することができました。私はこの“モヤモヤ期”があったからこそ、成長できたと実感しています。
キャリアの歩み方は人それぞれです。新たな学びに挑戦することもあれば、現場での実践を深めること、家庭との両立を模索することも含め、どれもが尊い選択です。他者と比べる必要はまったくありません。まずは、あなた自身のこれまでの頑張りを、自分自身が認めてあげることが大切だと思います。もし今、立ち止まったり、少し休みたいと感じているなら、それも一つの選択です。立ち止まることで見えてくる景色もあるはずです。
中堅期は、キャリアの転機となる可能性を秘めた時期です。焦らず、自分らしいペースで、これからの看護人生を楽しみながら歩んでほしいと思います。


